2021.02.22
BIM/CIM成果発表会にて発表しました
2月19日に開催された『BIM/CIMの最新動向と令和2年度成果発表会』にて、技術部の中山哲也、吉田淳貴が発表しました。
当日の様子と、アンドーでのBIM/CIMの取組について、少しだけご紹介します。
【当日の様子】
発表会はZOOMを使ったオンラインで行われました。
長野県庁技術管理室の方や、県内建設コンサルタント各社の皆様が参加され、発表者、視聴者含め総勢190名ほど参加された、とのでした。
発表後には、発表者同士の交流・議論の場も設けられ、活発な議論がありました。
他社さんと比較したアンドーとしての取り組みレベルや、これから向かっていくべき方向性など、学ぶことが多くありました。
何より、同じコンサルタントとして悩みや目標をシェアできる技術者の方とつながりができたことが、大きな収穫でした。
アンドーとしてだけでなく、長野県のBIMCIMの取り組み全体を底上げできる、と感じることができ、とてもいい刺激を頂くことができました!
【アンドーでのBIM/CIMの取り組みの経緯】
アンドーでは、2012年からUAVを導入し、3次元地形測量に積極的に力をいれてきました。
まずUAV空撮による写真測量と3Dを解析による地形の3次元化をおこないました。
2014年にはUAV搭載型のレーザーを導入し、同時に地上レーザーも導入し、空中・地上の両面から補完することで、点群データとしてグラウンドデータを取得可能となりました。
さらに、昨年2020年には、UAV搭載型のグリーンレーザーとソナーボートを導入いたしました。
これにより、これまで苦手としていた濡れた地面や水中の測量もカバーすることが可能となりました。
アンドーでは、UAVによる3次元測量の結果を用いて、まず「ICT土工」に取り組みました。
起工時、出来形時のビフォー・アフターを比較することで、瞬時に盛土量の計測が可能になりました。
これを応用する形で、造成設計における盛土/切土の必要土量計算を行いました。
さらに、工事用道路や砂防堰堤管理用道路など、山地で比較的盛土切土の多い工種にて、3次元の線形検討を行いました。
3次元地形データに平面・縦断線形を挿入に、標準横断を適用し、連動させることで、従来のペーパーロケーションによる手間を大幅に省略することができました。
最も最新の取組としては、砂防堰堤や河川設計などの、通常の詳細設計業務の一部で、自主的に提案し、3次元構造物の作成やその応用による数量計算等にチャレンジしています。
BIMCIMを導入することで得られるメリットを、簡単に整理すると、「省力化」「細部の検討」「課題の抽出」「わかりやすい説明資料」が挙げられると思います。
【省力化】は、ペーパーロケーションの省略により、繰返し検討する時間を大幅に削減が可能になります。
【細部の検討】は、すりつけ部など地形変化点の確認や、切盛りバランスなど、2次元では確認しづらい細部まで検討が可能になります。
その中から【課題の抽出】をしコントロールポイントを考慮した設計を行います。
【わかりやすい説明資料】は、発注者との打ち合わせ、住民説明会などにBIM/CIMモデルを活用することで、二次元モデルではわかりづらいことが容易に説明でき相手の理解を深めることができます。
アンドーではBIMCIMの推進にあたって、様々なことに積極的に取り組んできました。
様々なソフト導入のほか、これらの使い方等を学ぶ、講習会への参加、参考書等による個別の学習を行ってきました。
また、業務の一部で自主的にBIMCIMにチャレンジしてみて、いい結果が得られれば発注者様にご提案する、ということも少しづつ取り組んで来ています。
社内で選任された数名のメンバーで構成される、「BIMCIM推進委員会」により、これらの自主的な取組について社内で情報共有を図っています。
委員会では、これまでの取組での課題や、さらにチャレンジしたいことなどを議論しています。
【アンドーでの今後の取り組み】
今後の取組として、3つのことにチャレンジしていこうと考えています。
①個別業務でのBIM/CIMの適用として、砂防堰堤詳細設計、橋梁詳細設計、道路詳細設計、築堤護岸詳細設計での活用を検討しています。
具体的なチャレンジの内容としては、3次元構造物から打設割を考慮したモデルの作成、さらに数量計算までをRevitで。構造物の形状変更と掘削形状変更を連動させたパラメトリック設計をCivil3Dで、4次元施工ステップ作成をNavisworksで、橋梁モデル化をRevitで行うことを目標としています。
②これらの取組内容を社内講習会で展開し、扱える技術者の裾野を広げることを目指します。
③長野県発注業務では、BIM/CIMへの取り組みに対して設計変更の対象として頂けるという支援も活用し、取り組みの期間と費用を確保していく予定です。
これからもアンドーでは、BIMCIMの取り組みについて、定期的に発信していきたいと思います!
よろしくおねがいします!